微分化された社会 その7 「広告」

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[inline:fragmented_society_7.jpg] 広告も従来のTV、新聞、雑誌、ラジオといったメディアから、まったく新しいウェブ広告というチャネルがインターネットと共に登場した初期のネット広告は
いわゆるバナー広告であり、これは従来のTV、新聞などの大衆向けメディアと本質的に変わらないものであったが、Google が
2003/03にコンテトクスト広告であるアドセンスを開始、この瞬間から時代が変わった。

ブログに広告を貼り付けると表示されるページの内容に沿った広告が表示されるのである。しかも広告は従来のバナー広告=画像と違い、単なるテキスト広告(オヤジ新聞の3行広告のようなもの)である。

このアドセンスこそが、従来のマスメディアを主体とした広告をバラバラにした。広告をクリックすると広告主(ブログの持ち主)にお金が入ってくる
ことには従来のバナー広告となんら変わりはないのだが、その統計データは他を凌駕するほどきめ細かいものであり、Google
自身もそのデータをもってさらに広告の精度を高めていくという手法を取った。その結果、この広告市場(=Google の売上げ)は今や
1兆円を超えるものとなっている。対して広告主に支払われる1クリックあたりの金額は1円~だから、グロスの広告出稿ボリュームとしての
1兆円と、それが1円単位で分配される仕組みは、今までにはなかったものといえるだろう。

これも微分化された例である。

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Posted on 2008-01-16 by yas |