セックスボランティア

  この本を読んだことがない方は、「仮にあなたが明日交通事故に遭って手足が一生不自由になった。その状況下での自分の性の欲求、パートナーと触れ合いたいという極々自然で今まで当たり前だった欲求がかなえられなくなる。」そんなことをまずは想像してみたらよいと思う。

  現実の世界ではこの状況は誰にでも起こり得る。確率からいったら少ないだろうが。

  そのようなことを真剣に考えさせられるこの本のテーマは良いし、著者の自分の足で得た個々の取材、日本国内だけでなくオランダにまで取材に行ったその心意気、その記録自体はたいへん価値のあることと思う。

  しかし著者自身が迷い悩みながら自分なりの結論や意見を持たないまま話が進んでいくため、読んでいる方も不安だ。「一線を越えられない」筆者を擁護(正当化しようと)する「あとがき」にも冷めた。

  本の出だしの酸素ボンベを外して風俗のとか、それはそれでインパクトのある話だが、筆者の煮え切らない主観が入るくらいなら、それならば数々の取材をまとめてケーススタディの本にした方がよかったのではと思えてくる。せめて現状に対する事実としての問題点は提示すべきであった。

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>mery さん

補足すると、セックスボランティアそのものを追究したくてその本を手に取ったのではありませんでした。

私自身のケースでは、自分の子どもが知的障がい児で、もうすぐ思春期を迎えます。その後のことも含めてヒントを先の本に求めたわけですが、本に関してはテーマの大きさに対して作者がそのテーマを背負いきれておらず、まったくの力量不足と思えました。障がいといっても範囲が広く、この本ではその一部のケースしか取り上げられていません。「続・セックスボランティア」シリーズが出たら作者の心意気を認めてもいいかと思えます。

私自身は実生活で、今後は自分自身のことでなく子どものこととして捉えていくことになります。

日本では優生保護法が 1997年に母体保護法になり、去勢が認められなくなったようですね。こんなところからも人権問題も含め、考えて行く必要があります。まったくもって難しい課題です。

Posted by yas (未認証ユーザ) on 2007/02/18(日) 07:53

著書の内容は今ひとつ、、だったようですね^^;
ヤスさんご自身のお考えはいかがなんでしょうか?

私はこうした話題があることすら
知りませんでしたが、チョット興味を持ってみたいと思います。

もう、既にご存知かもしれませんが↓
ご参考までに

「私は障害者向けのデリヘル嬢」
https://www.bookman.co.jp/myg02.html

探偵ファイルより
https://www.tanteifile.com/tamashii/scoop_2004/09/15_01/index.html

Posted by mery (未認証ユーザ) on 2007/02/18(日) 02:28