オリエント工業

  ラブドールとはいわゆる 「ダッチワイフ」 のことであるが、これを作ってるのがオリエント工業という会社である。

  https://www.orient-doll.com/

  その昔、タモリ倶楽部かトゥナイトでこの会社が作っているラブドールを 「本物の人間の肌の感触そっくり」 と紹介していたので、そのときに知ってそのままになっていたが、最近この会社の HP にたどりついた。全体的にラブドールは小倉優子似であるような気がするが、それは置いておいてw、写真で見る限りは随分気合いの入ったラブドールと言えるだろう。価格も、一体数十万円と、これを趣味で買うには随分勇気のいる挑戦的なプライシングだ(だからレンタルとかあるらしい。 3 ヶ月くらい前?に、このレンタルの人形を盗んだという事件を asahi.com で見た気がする)。

  さて、この HP には 「オリエント工業の歴史」 というページがある。普通の企業の HP であれば、こんなタイトルのページは調べものでもない限り決してみないものだが、逆にこのオリエント工業の会社の性格からいって、なぜに自社の歴史まで用意されているのか、興味が沸き見てみると、驚くべき事実が書いてあった。

以下、https://www.orient-doll.com/news/25thevent/history.htm

より無断転載

●オリエント工業と土屋日出夫氏

 オリエント工業創設者の土屋日出夫氏は1944年生まれの60歳。
 若き日の土屋氏は横浜から上京し、知人の経営するアダルトショップの手伝いをし、やがて独立して自らアダルトショップを経営する。
 そこで、当時のラブドール(ダッチワイフ)ユーザーの多くが、脚などに障害を持っていたり、奥さんに先立たれて充実した性生活を送れない人たちであることを初めて知る。
 そのことに衝撃を覚えた土屋氏は、そんな人たちの心の悩みを解決できたならと意を決し、1979年、東京・上野に特殊ボディー専門メーカーとしてオリエント工業を設立した。

 当時のラブドールのほとんどは、空気を入れて膨らます稚拙なビニール人形のため、空気が漏れたり破裂することが後を絶たなかった。
 その度にユーザーは新品を買う必要が生じていた。土屋氏はそんな不具合を改良し、ビニールとは違う弾力のあるラブドールを開発・製造するに至った。
 その結果、ユーザーからは驚くほどの反響を得たが、より女性の肉感に近くするなどの改善を加えていき、オリエント工業は、他のメーカーの追随を許さない日本一のドールーメーカーに成長した。
 それは土屋氏の柔軟な発想と、新しい技術を積極的に取り入れては失敗と成功を繰り返す試行錯誤の連続から、必然的に生まれた結果かもしれない。

 その消えることのない情熱は「ユーザーのため」という初心を常に持ち続けた頑固さがあったからだ。それを裏付けるかのように、設立当初から現在に至るまで、オリエント工業製のラブドールには、身体障害者割引が設定されている。

 完結することを知らずに進化するオリエント工業製のラブドール。その新作を待ち侘びるユーザーは増加の一途を止まない。

  そういうことなのだ。アダルトの分野ではあるが、この会社の社長、彼にはビジョンがあったのだ。実は、最初は心の中でバカにしていた。一般的には、ダッチワイフを使うなんて、モテないヤツか、変態か、みたいに思うのが妥当なセンだろう。ところが、この会社のいきさつを知って考えが改まった。むしろ社長の考え方に尊敬の念すら覚える。もちろん、ここに書かれているいきさつは美談もしくは後付けである可能性もある。しかしやはり、仕事に情熱や将来像が描けなければ、写真で見る限り素晴らしいと思えるラブドールは作れないと思うのだ。こんな人形を作れるのは世界中探しても日本人くらいなものだと思うが、何らかのバックグラウンド、ビジョンがないと、確実に 「革新 (innovation)」または 「進化 (evolution)」 をもたらすことはないと思う。

  さて、なぜこのページにたどりついたかタネを明かそう。うちの子どもたちにも必ず思春期はやってくる。知能が低いから、他人にあまり興味を示さない(?いや、ひとりはかなり社交的ではある)といって、異性にも興味示さないとは限らない。では他の家庭の場合はどうしていたかというと、昔は(今も?)去勢するケースもあった(ある)ようだ。あと数年で思春期を迎える。そしてあと 10 年程度で成人になる。私にとっては避けて通れない、今から考えておかなければならない問題なのだ(渡米後の出版だから私は知らないし読んだことはない が、 「セックスボランティア」 河合香織著 (2004/06/20) というも、話題になったのだろうか? 「セックスボランティア」 でググってみよう)。

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