微分化された社会 その8 「パーマリンク」

fragmented_society_8.jpg

[inline:fragmented_society_8.jpg] ウェブが登場した頃、人々の HP の興味は、ウェブサイト自身への興味であった。「どこどこのサイトが面白い」と、あくまでも人々が口にするのはサイト単位での評価だった。ちょっと前
に各社が「ポータルサイト」を競い合い、勝負していたのは記憶に新しい。Yahoo!、MSN、楽天、ライブドアなど、ポータルを制するものがウェブを制
す、誰もが疑いなくそれを信じていた。

しかし 2003~2004年頃から、Google の検索エンジンとブログの隆盛によってこの状況が一変する。

今やGoogle
のページランクアルゴリズムによって、キーワードを入力して検索すれば一発で適切な情報が手に入る。その検索結果をクリックしてブラウザで表示されるもの
はサイトではなくページなのだ。それは企業のサイトも個人のサイトも同列に扱われる。Google
が価値があるとみなしたページは個人のブログであっても検索結果の上位にリストアップされるのだ。

人々はもはやサイト自体にはあまり価値を求めなくなった。重要なのはサイトではなく、情報の中身、コンテンツそのものなのだ。そこで必要とされているのはあなたが本当に求めている情報なのだから。

技術的な側面からは、このことを可能にしたのが「パーマリンク」というものだろう。ブログの場合は個々のページに一意な URL
が付与され、その URL は基本的には未来永劫変わらないもの、というのが前提だ。それがパーマリンクだ。「将来 URL
は変えません」という前提があると、その情報はネット上にいつまでも存在し続ける。

パーマリンクはまさにそのことをあらわす、Permanet (永遠)と link が組み合わさったもので、これもよく考えてみるとウェブがページ単位にバラバラになった瞬間でもある。

ウェブもページごとに断片化され、それぞれのページに相対的な価値がつく。まさに微分化の例といえる。

Trackback URL for this post: https://econo.twinkle.cc/trackback/239
Posted on 2008-01-22 by yas |