[inline:fragmented_society_11.jpg] ソフトウェアがネット経由で利用される背景には、ソフトウェアが細分されて「モジュール化」が進んだことによる。
モジュールと同様な表現にプラグイン、アドオンといった言葉もあるが、これらはすべてソフトウェアの機能を外部から利用できるように最小単位に分割したものである。これらは単体では利用できないが、何かのプラットフォームの上で組み合わせることによって機能する。
[inline:fragmented_society_12.jpg] プラットフォームとは鉄道でいえばそのままプラットフォームだが、線路や信号、プラットフォームそれ自体、つまり電車を動かすために必要なインフラのことをプラットフォームといっている。
[inline:fragmented_society_10.jpg] SaaS とは、Software as a Service で、すべてのアプリケーションはもはやPCにインストールする必要はなく、極端な話ブラウザですべてアプリが実行できるということ。
iモードの公式サイト、勝手サイトなんていうのも手のひらにサービスを収めて、ネットバンキングなどいつでもどこでもそのサービスはネット側で実行されるというのは SaaS のはしりかもしれない。
PC の方では Google が提供しているサービスはほとんどすべて SaaS だ。Google Earth や Google
Desktop はソフトを PC にダウンロードしなければならないので SaaS とは呼べないのだが、ほかのサービスはネット側で実行される。
Google Docs なんかは、ブラウザ上でワードやエクセルに似たアプリが実行できる。
[inline:fragmented_society_9.jpg] ウェブの単位がサイトからページ単位(パーマリンク)になると、ページ単位で評価がされていくということは前回述べたとおりで、ウェブ2.0の時代には「ソーシャルニュースサイト」なるものが出てきた。これは https://digg.com/ に代表されるように、「みんなが注目しているニュース記事を投票する」というもので、人力による評価だ。ページ単位に極小化された後、さらに同じ内容のページが比較・評価され、「使えるもの」として自然淘汰されていく。
「はてなブックマーク」も同様の仕組みで、これも微分化がもたらしたパラダイムである。
[inline:fragmented_society_8.jpg] ウェブが登場した頃、人々の HP の興味は、ウェブサイト自身への興味であった。「どこどこのサイトが面白い」と、あくまでも人々が口にするのはサイト単位での評価だった。ちょっと前
に各社が「ポータルサイト」を競い合い、勝負していたのは記憶に新しい。Yahoo!、MSN、楽天、ライブドアなど、ポータルを制するものがウェブを制
す、誰もが疑いなくそれを信じていた。
しかし 2003~2004年頃から、Google の検索エンジンとブログの隆盛によってこの状況が一変する。
[inline:fragmented_society_7.jpg] 広告も従来のTV、新聞、雑誌、ラジオといったメディアから、まったく新しいウェブ広告というチャネルがインターネットと共に登場した初期のネット広告は
いわゆるバナー広告であり、これは従来のTV、新聞などの大衆向けメディアと本質的に変わらないものであったが、Google が
2003/03にコンテトクスト広告であるアドセンスを開始、この瞬間から時代が変わった。
ブログに広告を貼り付けると表示されるページの内容に沿った広告が表示されるのである。しかも広告は従来のバナー広告=画像と違い、単なるテキスト広告(オヤジ新聞の3行広告のようなもの)である。