プッシュとプル

インターネットには、「プッシュ (押す)」 と 「プル (引っぱる)」 という考え方がある。「プッシュ」 とは、特に何もしなくても情報が自分のところに勝手に (能動的に) 届いてくるようなイメージである。メールはプッシュのメディアと考えてよい (※) 。あなたが意図しなくてもメールを送る相手があなたのメールアドレスを知っていれば、メールを送って欲しくない相手からでもメールが自分のメールボックスに届くことになる。この仕組みが「プッシュ」である。

一方、「プル」 の方は、適宜自分の方から情報を取りに行くというイメージ。ウェブがその代表格で、プルに相当する。なぜなら、ウェブにアクセスするためには何らかの形であなたがアクセス先のホームページのアドレス (URL という) を (検索サイトなどで) 知り得てから、ブラウザを使ってホームページを 「見に行く」 からである。プルは、PC の前で待っているだけでは情報はやって来ない。自分で情報を取りに行くのである。

(パーミッションマーケティングに続く)

(※) 実は、厳密に言うと、メールというシステムでは、*電子メールを送るときはプッシュ*であっても、*読むとき (メールを受信するとき) はプル*である。これを説明し出すとややこしくなるが、メールが届いたかどうか知ることができるのは、メールソフトが毎回決まった間隔でメールが来ているかどうかメールサーバに問い合わせているからである。たとえばサーバに問い合わせる間隔を 1 分にすると、事実上ほぼリアルタイムでメールの到着確認をしていることになるので、送受信含めてメールをプッシュといっても良い。

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Posted on 2000-06-20 by yas |