日本において企業における英語力のモノサシとして認知されるようになった TOEIC。うちの会社は太っ腹なので、年に2回も受けさせてくれる。自腹を切って受験すると 6,615 円かかる。
最近は、会社以外にも、私も自腹を切って受けるようになった。会社で受ける TOEIC と、自腹を切ってフツーの人が受ける TOEIC では、 TOEIC 事務局は「同じもの」と言っているが、実際は会社で受ける法人向け TOEIC の方がやさしいと思われる。自腹を切って受けた TOEIC の方が難しいように感じる。
入社時私は 530 点だった。海外駐在員レベルは 730 以上と言われる。今は、私は、800 点を越えるようになった。
その TOEIC を昨日の日曜日に受けたのだが、今回「どうだった?」と少なくとも 3 人から聞かれた。結果は「できた」と自分で思ったが、自分で「できた」というときの試験は、往々にしてあまり良い結果ではない。
ちなみにこの TOEIC 、リスニング 45 分 100 問、リーディング 75 分 100 問で、スコアは 5~990 で評価される。1 問= 5点ということはなく、問題(の難易度)によって配点が違うようだ(そう考えるようになった。確証はない)。
そしてこの TOEIC は、「受かる」とか「落ちる」とかはない。あくまでも自分の英語力を測るものだ。
今回の TOEIC もそうだが、最近 TOEIC を受けるのが楽しい。以前は考えられないことだったが、たぶんリスニングでしゃべっている人の言っていることがわかってきたからだと思う。
たとえば、日本語で恐縮だが、リスニングでは
「あなたの国ではクルマはどっちのハンドルですか?」
と聞かれる。それに対して、
「あなたの国と同じです」
という答え方が正解だったりする(英語でなんていうかもちろん思い出せないが、そういう意味だ)。
他にも選択肢は
「左なんちゃらかんちゃら…」
とか英語で言うのだが、おそらく普通の人はここでこの「左なんちゃら」の方の答え方をマークするだろう。
まあ一種の引っかけ問題だ。なぜなら、元の質問は質問者が明らかに「Which~」で始まる疑問文をしゃべっており、質問の内容は比較的理解しやすい。しかし、 TOEIC の場合は、質問の意味が分かっても、それに対する回答の選択肢の中では、必ずしも「Left」とか「Right」とかいう単語が含まれる選択肢が正解になるわけではない、というところがミソである。この問題の場合は、質問の意味がわかったとしても、自分の耳に無意識のうちに「Left」とか入った答えを選んでは間違いなのだ。この問題の質問と答えの選択肢を覚えてないのが残念だが、この問題の場合は
「あなたの国ではクルマはどっちのハンドルですか?」
という質問をしゃべった後に、
としゃべったはずである。
「Which~」で 聞かれて、まさか 「same」 という発音が含まれる選択肢Cが答えになるとは、注意して聞いていないとわからない。ちなみに選択肢はAは「Left Hand」という発音がセンテンスの中に入ってて、この選択肢はよく聞かないと 「Left Handle」 と間違えてしまう。
他にも、よくあるパターンがある。
「このレポートは誰が書いたのか?」
という質問。
この質問は 「Who」 で始まるから、われわれは 「John」 とか、具体的な名前を頭の中で期待してしまう。しかし、実際の解答は「彼が知っていると思うよ」とかだったりする。
こういうノリをつかむことが、 TOEIC リスニングの攻略方であると同時に、これは TOEIC の特徴でもあると思う。
そして、
「来週は何曜日に出かけるのか?」
「忙しいからまだ予定がたっていない」
とか、こういった極めて短くて(日本語にすれば)単純で、日常よくありそうな会話に対する問題が、 TOEIC のリスニングは多いように思える。これは、日本においても、たぶんどこの国に行っても、日常会話ではごく当たり前に交わされる会話であると思われる。
日曜日の試験では、駅のプラットフォームの写真を見せて、
とかいう問題もあって、Bにいたってはまったく筋違いなので、すこし笑ってしまうような答えがあった。そうなのだ。TOEIC リスニングは、質問とそれに対する筋違いな答えがわかってきたときに、楽しくなるのだ。