コンプライアンスとは

compliance とは、日本語では 「法令遵守」 の意味となる(ちなみに、広辞苑によれば、「順守」 と 「遵守」 は、両方が同じ見出しの 「じゅんしゅ」 に併記されている)。私がこの言葉を(単なる英単語を知っているというレベルではなく)意味を理解しながら初めて聞いたのはライブドア・ショックの 1 年以上前、2004/10 であった。この時はちょうどライブドアマーケティングが出版社のマネーライフを完全子会社化したときと重なるが、こちら(アメリカ)で仕事をしている会社で、 「災害やケガ・病気などの緊急時の対応に関するセミナー」 があったときに知ったのだった。

このときのセミナーで教えられたコンプライアンスの内容は 「緊急時の対応(つまり危機管理)」 ということではあったものの、カリフォルニア州の州法では、各企業は社員にこの内容で研修を施すことに対して 「遵守」 が義務付けられているらしい。つまり 「従うこと」 であるが、これを英語では compliance というらしいのだ。

他にも、子どもが通う小学校の先生からのメールに 「(うちの子どもを) compliance するように教えている」 と書かれていたこともあった。この場合は、大人の命令に compliance = 従う こと。アメリカでは「法令遵守」 だけではなく、子どものときから、こういったことは生活の一部に組み入れられているのだろう。

日本ではコンプライアンスをないがしろにして突き進んだ会社がコンプライアンスという考え方を一気に広めたといえる。このような状況になんとも複雑な思いを感じずにはいられない。

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