「天才マイナス努力」には、「凡人プラス努力」のほうが必ず勝てる。by 本多静六 「私の財産告白 」

  本のタイトルは「私の財産告白」だが、むしろその内容は「人生をどう生きるか?(作者が生きたか)」ということを教えてくれることにこの本の価値がある。作者が高齢になって書かれた本のため、そこらの若輩者が書いた本よりも言葉のひとつひとつに大変重みがある。今風にいえば「現代ポートフォリオ理論」や「Win-Win の関係」といったエッセンスが入っている。

   生きるためにはお金のことは避けて通れないから「財産告白」として触れてはいるものの、全体を通しては生き方の普遍的な内容である。それはこの本が今から50年以上も前に書かれたことからもわかる通り、今の時代にあってもこの本に書かれている教えはまだ生きている。その教えはこれからも未来永劫ずっと変わらないものだろう。もう少し若いときに読めればよかった。

  成功への方程式は、強いて挙げるならこのエントリーのタイトルのそのもので、

凡人プラス努力 > 天才マイナス努力

ということが常に成り立つということだろう。方程式は方程式なので、実際にはこれが実行できるかが問題である。ものごとは何かやってみないことには始まらない。努力ということは実際に実行することだから、この方程式はうまくできているのだ。

  ところでこの本は、橘玲氏の本で参考文献として挙げられていたので買って読んでみたのであるが、なるほど「ゴミ投資家シリーズ」の本の一貫した主張の原点はここにあった。

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