クレジットカードのクレジットとは、文字通り信用である。このクレジットは、どのように決定されるのだろうか?アメリカ(米国)の一般的な考え方を紹介しよう(参考:Credit Report Scores - Personal Credit Score Sample Report)。
毎月の支払い残高がいつも高いということは、クレジットカード会社、銀行などの貸主にとっては与信、つまり限度額の上限を設定する場合にマイナス要因である。カードの利用残高が多いということはその利用者が生活する上で外出先での利用が多いことを意味し、貸主にとっては期日までにすべてを支払ってもらえないリスクとなるためだ(支払いが滞ったときに貸主が利用者に会いに行っても家にいない可能性が高く、回収できなくなる可能性がある)。しかしその一方でクレジットカードを持っていてもまったく使わないというのも問題で、貸主にとっては十分な利用履歴が得られないから、与信するときに十分な判断材料がないため、これもマイナス要因となる。
貸主は利用者の所得収入の額に対してどのくらいの割合でクレジットカードを使っているか評価する。したがって残高が低いということは貸主にとっては回収できないリスクも低いのでプラス要因となる。常に高いレベルで支払い能力を保っている人が、貸主にとっての良い利用者ということになる。
クレジットカードの利用歴は長ければ長いほどよい。十分なクレジットカードの利用履歴(英語ではクレジットヒストリー credit history という)があれば、貸主は利用者がどの程度支払い能力があるか考慮することができる。カードの利用履歴が 30年程度もあれば最高のクレジットヒストリーが得られるのに対して、7年以下は一般的に短すぎるとみなされる。3年以下だと適当ではないと評価される。
自身の支払い能力をきちんと示せば(つまり毎月の支払いを滞りなく遂行すれば)、貸主は相応に対応してくれるため、実際に自分が利用したクレジットヒストリーと貸主が得るクレジットレポートが正確に合っているかチェックすることも大事である。クレジットレポートではクレジットカードを作ってから今までの期間を主に重視するからである。
新しいクレジットカードの申請はすべてクレジットレポートに記載される。貸主は利用者からの申請をクレジットヒストリーから受け付けるかどうか判断するが、あまり多くの申請を短期間のうちに行っている人は歓迎しない。たとえ利用者が一番良いサービス・条件のところを探していたとしても、そんなことは貸主にとっては関係なく、申請が多ければ支払いが不安定になる可能性が高くなると考える。一番良い条件のところをある短期間に一度に探すときは、申請を最小限に絞ることも重要である。